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6.外断熱工法の窓と換気

窓とドア

外断熱工法では、開口部(窓、ドア)と換気方法は大変重要です。窓は、窓枠の 熱伝導とガラス表面からの熱伝導の性能がポイントです。枠材は、熱伝導の少ない プラスチック製(PVCサッシ)か、枠部材間で外と内を絶縁した仕組みの物が良いと されています。国内製品も改良され性能は高く成ってきましたが、まだ海外の製品 から比べると改良や改善を要するレベルです。特に、日本では引き違い窓への要望 が多く、開閉範囲が広い引き違い窓は、気密性が劣ります。外開き窓と比べると、5 ~6倍の差が有ります。同じ、外開き窓でも、日本製と北欧製では気密性能が違いま す。

窓ガラスは、複層(ペア)ガラス以上の性能を持つ、ガラスが必要です。複層( ペア)ガラスは、複層間に特殊なガスを入れ、ガラス面からの熱伝導による熱移動 が少なくするガラスが開発されています。しかし、スウェーデンの無暖房住宅に採 用されている窓ガラスは、北海道の住宅で主に採用されている窓ガラスの3倍強の性 能があるガラスです。日本でも最近複層ガラス+3㎜ガラス間を真空にした真空ガラ スが開発され私も2物件ほど採用しましたが、大変良い性能でした。しかし、価格の 面やガラスよりも枠材の方が性能が劣る状態なので、総合的な価格設定や性能の向 上がないと使い切れません。今後、国内のガラスも、スウェーデンやドイツに劣ら ない製品がまたれます。

 ドイツのマンションの大窓
 ドイツのマンションの大窓 開けた状態(気密性能が大変高い)
 無暖房住宅のテラス窓:特殊なガス入りのガラスで性能値が高い。 (スウェーデン)
  マンション各戸の断熱玄関ドア(スウェーデン)

熱交換換気扇

気密性の良い建物には、換気設備が必要です。新鮮な空気の導入は、室内気候に 不可欠です。しかし、換気により外部に放出されるエネルギー量は、性能の良い建 物にとって大きなウイークポイントに成ります。 その為、換気設備には熱交換が兼ね備えられ ている換気装置つまり、熱交換換気扇が 必要に成ります。

熱交換換気扇は、換気設備各社の性能に 大きなバラつきがあります。 熱回収率、フィルター、熱交換部分の氷 結対策、機器の洗浄(清掃)方式、耐用 年数、部品ストック年数など、長く使用 する機器に対して問題含んだ設備と言え ます。

私はスウェーデンで大変性能の良い熱交 換換気扇を見てきました。 無暖房住宅にも採用され熱回収率85%以 上の換気扇です。 これからは、国産の換気設備商品も、熱交 換型に移行して行くものと思われます。

 無暖房住宅に設置されている高性能な熱交換換気扇(スウェーデン )

共用スペースは、内か外か?日本と外国の違い

日本の建物は、共用スペース(共用玄関、ホール、階段室、非常階段室、エレベ ー ターホール、配管スペース等)は、非暖房スペースです。また、外部に面する窓や ドアも単板ガラスで、アルミ製の建具、ス チール製の建具です。

熱伝導率の高い素材を使った共用スペース は、冬寒く、夏暑いスペースです。 外断熱先進国のスウェーデンやドイツでは、 共有スペースは、内側と考え暖房エリアです。 共用スペースに入ると、室内程ではありま せんが、ほんのりとした、暖かさが体を包ん でくれます。

さらに、居住用玄関のドアは、断熱ドアが 使用され住戸は外断熱と暖房設備で快適な空 間となっています。 つまり、共有スペースも暖房エリアであり、 共同住宅の重要な一部との考えが有るのです。 それは、各戸に入る為の前室と言う考え方が あるからです。

 共同住宅の共用玄関ガラス は全てペアガラス(スウェーデン)
 共用玄関ホールの暖房器 (スウェーデン)

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2006年08月15日|ページの 先頭へ|