外断熱工法には、通気層(外気を外装材と断熱材の間空間)を設ける乾式工法と 通気層を持たない湿式工法があります。
透湿抵抗(湿気を通す抵抗値)が高い、躯体コンクリートをわずかに通過する水 蒸気は、透湿抵抗小さい繊維系断熱材を通って通気層内に入れ通気層の上昇気流に より導かれ外部に放出されます。
通気層工法の外装材支持には、現在さまざまな仕組みが考案されています。
ドイツで開発され、発達した外断熱工法に湿式外断熱があります。湿式外断熱工 法は断熱材の上に、特殊なモルタル状の仕上げ材を塗る工法です。この場合、室内 からの湿気を断熱材、仕上げ材共に透湿し、外部に放出します。
湿式工法は乾式工法に比べ工事が単純な事、外装材に重量物を支持しない事、複 雑な形状にも比較的対応する事など、古い建物などの断熱改修などを行いやすい工 法です。また、外壁が塗り仕上げ独特な表情を持ち、変化のある色使いも出来る外 断熱工法です。
湿式外断熱材は、ドイツのSTO(シュトー)社と、アメリカのドライビット社が 有ります。